英語コミュニケーションの為の聴覚チューニング

「英語コミュニケーションの為の聴覚チューニング」講習会 報告 

(一般財団法人桜町会協賛 )          

「教師研究協議会」は、高周波音教材を使った英語回路学習を取り上げ、生徒と保護者対象と教師・一般と対象を分けてプログラムを組み開催した。

生徒に対して、英語コミュニケーションの為の脳と心と身体を作る手法を、授業実践を体験して学んだ。

1 日時: 平成25 (2013) 年2月9日(土)

午前:生徒対象

午後:教員/一般/保護者対象

2 会場:  東京都立駒場高等学校   教室(本館2階)

〒153-0044 東京都目黒区大橋 2-18-1
TEL 03-3466-2481  :FAX   03-3466-5240

3 講師:今井宏美

トマティスカウンセラー、英会話講師、NPO プロソディー 代表、横浜で、アルクのトマティスセンターを設立し、以降、聴覚カウンセラーとして英語を使った国際コミュニケ-ション力の指導を行っている。<br> ビジネス分野では、企業研修で、国際コミュニケーションを指導し、日本人のみならず、フランス人、中国人、ドイツ人に喜ばれる。<br> 幼児教育分野では、横浜の孝道幼稚園、元町小学校の英語講師の経験を生かし、心と脳を結ぶ英会話力を、聴覚的アプローチで指導する。30年の英語指導歴で送り出した生徒は、2500名を上回る。トマテイスメソッドを通して、英語耳の使い方(受信)、英語声の響かせ方(発信)を指導し、英語回路の早期確立へと導く事で、Eラーニング教材の開発と指導を行なっている。

 

4 参加者

午前:参加者は水泳部の1年生、7人

午後:全国国際教育協会理事、一般のビジネスマン、家庭の母親教育関連の仕事の方、および特別支援教育学校教師等様々な職業の方と駒場高校同窓会の主婦の方11人

聴覚は眠る事がなく、終わりを迎え日まで働き続けるという。また、始まりも聴覚で、子宮の中の胎児は、音を全身でとらえ、母親の心音で心の状態まで感じ取る。胎児は、気導音(空気振動)ではなく、骨導音(身体的反射音)で言葉を刻み込んでいく。羊水の中でフィルターを通した音の捉え方をして、言語処理ではなく感受性で言語を学んでいく。

フランスの心理言語学教授、音響音声学の権威、アルフレッド・トマティス博士は、このような胎児の環境から、心と音声、言語、コミュニケーションの関係を研究し、改善の為のメソッドを作り上げた。

講師、今井宏美氏はこのメソッドを広めるトマティスカウンセラーという職業について、15年、多くの受講者を送り出し、多くの事例を目にし、受講者と共に聴覚改善で得た感動を味わってきた。ここで調整された聴覚をどのように使えば、語学、心理、コミュニケーション、の力を生活に生かしていけるかという課題から、IMAIメソッドを作り、語学、心理、コミュニケーション等に関する問題点の改善、また、向上へ向けて研究を進めている。
今回、駒場高校の水泳部の生徒1年生が8人集まり受講した。国際コミュニケーションの為の英語学習を高周波を捉える機器を使い、実際にどのように音が聞こえ声の出し方に違いがあるのか、また、生徒に対してはどのような教育効果があるのかを目の当たりにできる講習会となった。

今井先生は声のカウンセラーなので、声を聴いて、また発音を聞いてどこの調整が必要かわかる。機器によって、高周波が発音されているかどうかが一目瞭然で理解できるので、周りにいる参加者も理解できる。生徒は直ちに真似をして、あるいは改善し、先生と同じ音を発音しようとする。また、呼吸法と間の取り方の習得においては体育理論と全く重なるところがあり、水泳部の顧問の体育科の先生も、声の出し方=聴覚の捉え方と水泳の技術に相関がみられていることに驚きを感じた。

英語の歌とダンスも駒場高校の生徒はすぐに習得でき、楽しいひと時となった。耳のキャッチができると声も発音も変わることが体感できた。

パスバンド表(言語固有周波数)アルフレッド・トマティス博士 研究より

周波数帯(ヘルツ(Hz))の特性を表すパスバンドが各言語で違うという事が明らかになっている。日本語で優先的に使われている周波数は125Hz~1500Hz米語で優先的に使われているのは750Hz~4000Hzイギリス英語の場合は2000Hz~12000Hzとなり、母音を多く使う日本語は、口の先の方を使って、勢いのある呼吸使いで出すような音はなく、舌を比較的手前の位置で出す音である。

以下今回の流れを簡単に報告する。

左耳より脳への情報伝達速度が速い右耳を鍛えて言語回路を確立しましょう。手や足のように、耳にも利き側があります。情報が大脳に向かう伝達回路は、右耳回路のほうが左耳回路よりも時間的に短くなっています。大脳へのゴールを目指して、近道を取るか、迂回路を取るか、その差は大きなものです。200メートル走に例えて言うと、右利き耳の人は、左利き耳の人よりも、1~2メートル先からスタートするのと同じくらい有利であるといえます。
右利き耳にすれば・・・
リスニング力、発音力、理解力、コミュニケーション力がアップします。
< 英語耳の作り方>
❶ 高周波を意識して聴き、出す事で、英語耳に切り替える
□カクテルパーティー効果を利用。高周波を聴いて出す
□語尾に「う」がつく日本語英語の改善
❷ 右耳で聴いて、英語脳を操る
□1文言い終わるたびに付いていた「う〜、あ〜」の繋言葉がなくなった。
□英語を聴いて答えるまでの時間が短縮された
□思考して意見を言うまでの時間が短縮された。
□日本語に変えずに英語で理解できた。
❸ 響きを身体で聴く
□身体の力が抜けて自分の声も響き自信がついた。
□有声音が出せるようになって日本語英語が改善
□響き合いでコミュニケーション力がアップ
<英語脳を活用する>
❶ 英語回路の流れを作り、リズムで話す
❷ 論理的な思考に切り替え、英語で考え理解する
英語コミュニケーションの為の脳と心と身体を作る
感情と結びつけ、呼吸と響きで表現する事で言語は生きた物となります。そして初めて、自分の思いを表現し、相手の思いをキャチするコミュニケーションが成立するのです。その表現力として欠かせないのが、言語の流れの特性(プロソディー)です。プロソディーを身につけ、英語脳を完成させましょう。プロソディーとは・・・①Intonation (音の高低)②Accent (呼吸使い・息のため方、ぶつけかた)③Fluency (流暢さ・ゆっくりと速く)

 

午後は教員やビジネスマン、特別支援の学校の先生と利用できる範囲が広範囲にわたるので、各分野の専門の方たちが参加した。周波数の違いによる言語の聞こえ方や文化についてわかりやすい説明があり、高周波という音について理解が深まった。特殊な骨導に響くヘッドフォンをつけて発音すると、声のトーンが変わっていることが明らかになっていた。どの分野で利用できるのかどのような効果が出ているのかといった具体的な話に参加者は大きな発見があった。聴覚が改善されるとアンチエイジングであることが午後の会では特に理解できる内容であった。

報告 増田雅子

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