2024年特定非営利活動法人 全国国際教育協会(JAGE) 第15回総会報告

2024年(令和6年)第15回総会報告

矢田部理事長挨拶

・毎年、5月は、当協会の理事会総会が開催されます。この規定は、法人格を持つ団体は、その年度終了から2ヶ月以内に所轄の税務署や事務局が存在する都道府県に納税や活動報告書の提出が義務付けられております。但し、東京都は3ヶ月以内で可としています。ところで、ここ2~3年は、当協会の設立や活動経過等について述べてきましたが、今年度は、設立15周年となる当協会としても節目の年でもあり、長きに渡って携わってきた国際教育に関するルーツから今日までの経過について手元の資料が散逸しないうちに書き留めておきたいと思います。

私が、国際教育と関わりを持つようになったのが1974(昭和49)年の都立瑞穂農芸高校に着任してからであります。学校長が稲垣実夫先生で「全国海外育研究協議会」の初代会長あり、その元で事務局補佐をしたのが始まりで、以後、半世紀に渡り当会とのお付き合いとなりました。但し、国際理解教育に関しては、私が携わる前の1951(昭和26)年頃から政府や「日本海外協会連合会」が農業高校卒業生を中心に南米移住が推奨され、1958(昭和33)年には海外指定校を設定して指導教員の育成やサークル活動について側面から支援を始めたのが高等学校の全国組織設立の第一歩であったと言われます。

1964(昭和39)年には東京オリンピックが開催されるなど、海外教育に関する研究活動も徐々に注視されるようになり、海外移住事業団(後のJICA)の事業推進とも重なり「全国指導教師連絡会」の開催要請も強まり1964(昭和39)年10月「神戸移住センタrに於いて第一回の「指導教師連絡会」が海外移住事業団の支援で開催されます。以後、研究会は1969(昭和44)年8月まで6回開催されます。参加者は(財)日本海外協会連合会がスポンサーとなって、移住者を乗せた「ブラジル丸」や「アルゼンチン丸」で横浜の移住センターから神戸移住センターまで(関西方面は逆)2泊3日の船中に於いて、移住者との懇談や海外移住に関する広報活動を見聞するなど、移住推進に関する研修が行われたとのことです。1970(昭和45)年以後1973(昭和48)年までは名称を変えて「全国高等学校海外教育指導教師連絡協議会」と時代に即応した名称とし象すが、研修は前年を踏襲したものでした。1974(昭和49)年以降は、組織が充実する中で、会の独自性も芽生え当時副会長であった徳島県立校高校長の中島圭之助氏勤務の徳島県下で初めて会独自の研究協議会が開催され、以後、各都道府県持ち回りの大会の第一歩となります。この大会では、今日の大会の骨格をなす教科指導、全体討議、国際理解活動、学校行事、クラブ活動、講演会等盛り沢山の大会内容であったと言われます。前述の6回にわたる研修活動等を通して望ましい国際社会の一員となるための正しい国際理解教育を身に着け行動することの大切さと、その育成は、学校教育に期待されるところが大であると結論付け、当時の都立瑞穂農芸高校の稲垣実夫校長を責任者として規約の作成に尽力し、1970(昭和45)年10月13日に「全国高等学校海外教育研究協議会(以後高海協)」として規約の制定と共に研究会が発足し全国969校が加盟する組織までになります。

上記「高海協」の組織化が進むにつけ研究団体の位置づけが関心毎となり、1975(昭和50)年11月1日付けで「文部省中央教育研究団体」に指定を受ける共に、1976(昭和51)年2月24口付けで「全国教育研究活動振興会」を経由して50万円の補助金の交付を受けるとともに、同時に日本教育連合会への入会となります。

また、時代の変化と共に教育環境も変わり、「高海協」の名称変更は2回行われ、第一回は学習指導要領の改訂に伴い、学校教育に於いての国際理解と協調の精神と寛容さを身に着けた人材の育成が強調される時代となり、加盟校も農業に限らず多種多様となり、時代に合わせた名称変更となり、名称も「海外」を「国際」とし文部省の指導を受け1985(昭和60)年から使用することとなります。

第2は、2003(平成15)年に私立学校に限らず、公立中高一貫校、高大連携等も設置されるに至り、従来の名称から「高校」を削除し今日に至っております。なお、国際教育研究協議会を母体とした「非営利活動法人全国国際教育協会」の設立からの経緯は、2020(令和2)年、2022(令和4)年の総会資料挨拶に記載致してあります。

高田幸一 新理事長挨拶

高田新理事長から矢田部顧問に花束贈呈

私は、三重県で教員になった後、1976年から1978年青年海外協力隊の隊員としてエルサルバトルに赴任しバスケットボールを指導してきました。帰国後も事業団の代々木センターで補助員をしていましたが、やはり、教師としては現場で生徒を教えたほうがよいと考え、もう一度教師に戻りました。

当時は、「開発教育」を教育現場で実践するということが帰国教師などでは、課題でYWCAなどで集まり研究会を行いました。その中では、高校生にボランティア活動をさせる必要があるという流れから、特活のJVCでタイのサケオの難民キャンプなどに生徒を連れていったこともありました。

全国青年海外協力隊OB会の常任理事としても活動し、40年前にJOCA(公益社団法人青年海外協力協会)の運営に携わった初代メンバーでもあります。若い時には定着しない活動に悩み迷ったこともありました。しかし、やめるわけにはいかない、次の世代のために良いものを作るために仲間と一緒にやってきました。。本日からは多くの理事も一新し、これからもみんなで一緒にやっていくことが組織には大切で、今後元気な組織を盛り立てます。新しい価値観もあるけど、失ってはならない日本の心もあり、調和させながら頑張って進んでいきます。

JAGE総会ご挨拶(2024.5.24)JICE事務局長 川越寛之様

ここ1年、新型コロナ感染症による行動制限もなくなり、外国人を含む人流もコロナ前あるいはそれ以上に戻ってきました。外国人については、観光客だけではなく、少子化・人口減少が進む日本では労働力として期待される外国人の受け入れの拡大が見込まれ、実際、技能実習生をはじめとする多くの外国人労働者が入ってきています。
その技能実習制度については、現在制度の見直しが具体化しています。先般、技能実習制度を廃止して、新たに「育成就労制度」を設けることを柱とした出入国管理法の改正案が衆議院本会議で可決されました。外国人材の獲得競争が国際的に激化する中でも、日本が選ばれる国になるよう制度の魅力を向上させるものであり、外国人を労働力としてみるのではなく、人として扱う方向に動き始めたように思います。
また、このような背景から、多文化共生の地域づくりに向けた動きも、自治体を中心に活発化してきているようです。日本国外に目を向けると、2022年のロシアによるウクライナ侵攻に加えて、昨年は中東でのハマスとイスラエルの対立が発生する等、世界で紛争や対立が相次ぎ、不安定な世界情勢が続いています。このように、私たちを取り巻く環境は予測不可能な変化を続けていますが、このような状況だからこそ、国際社会で多様性を持ち多文化共生や国際理解を推進する次世代を担う青少年の育成が非常に重要であると思います。私どもJICEとしましては、青少年交流事業や多文化共生事業を通じて、次世代を担う青少年の育成に貢献していきたいと思います。JAGEの皆さまも、国際理解教育等を通じての益々の活発なご活動とご発展を願っております。引き続きご協力をお願いいたします。

2024(令和6)年度の事業計画

2024(令和6)年4月1日から2025(令和7)3月31日まで’
・.特定非営利活動法人全国国際教育協会
事業全体計画
本法人創立15周年目となる。本法人の主たる活動目標は、全国組織を確立することであ
る。先ずは、昨年度に引き続き支部組織(地区組織)を拡充し、地盤作りを進めていく。
これまでの実績をもとに、グローバル教育や開発教育に関する情報の提供、教材教具の開発
に関する事業の発展に努める。
更に、日本語教育の関連機関と共に一般財団法人国際協力・センターJlCE)と締結している協定をもとに、連携事業を一層推進する。また、インターネットを活用した広報活動や、知見の共有を拡充する。

1.特定非営利活動に関わる事業
(1)グローバル教育、火発教育などに関する人材教育、普及推進、政策提言等の事業
(2).講演会、講習会、研究会、研修会、発表会などの開催
・2024(令和6)年8月開催予定の「第61回」全国国際教育研究大会宮城大会」に協賛し、協力する。
・「やさしい日本語」についての研修を引き続き行う。
(3)国内外の関係諸機関との連携事業
・独立行政法人国際協力機構(JICA)、一般財団法人日本国際教育センター(JICE)、公益
社団法人青年海外協力協会(JOCA)と連携して、青少年交流事業、国際交流事業、教員派遣事
業、その他の連携事業を行う。
・東南アジア諸国やアフリカ等の在京外交機関を訪問し、国際理解や国際協力を図る。
・小・中・高等学校におけるグローバル教育を進めるために、本協会のWEBサイト
ホームページの活用を図る。
(4)その他、この法人の目的を達するために必要な事業
2その他の事業
(1)グローバル教育、開発教育などに関する広報誌、教科書並びに教科書副読本、その
他図書や書類などの刊行物及び教材教具の開発
(2)国際教育、開発教育、グローバル教育などに関するコンテスト、コンクールなどの
支援
・JICA主催の国際協力に関する「エッセイコンテスト」事業に参画し充実・発展に
努める

その他

第1号議案 2024年(令和5年)度、事業並びに決算報告、監査報告
第2号議案 新理事の承認・挨拶
第3号議案 2024年(令和6年)度、事業計画並びに予算
はすべて承認されました。

新理事に関しては、パンフレットに掲載しましたので、ダウンロードしてごらんください

総会会場の様子
司会進行
会計報告
会計監査報告

Related posts:関連するブログ

国際開発ジャーナル社社長 末森 満 氏を悼む

特定非営利法人全国国際協力協会 顧問 矢田部 正照 NPO法人全国国際教育協会理事 末森 満 氏...

2024年総会後講演会「日本人移民の今」、ブラジルを訪問してのリポート YouTubeもつくりました

今回の講演会は 福田訓久氏にお願いしました。 タイトルは「日本人移民の今」として、昨年...

2024年5月24日 仮題「ブラジル移民の人たちの今」総会後講演会予告

移住は単に"出稼ぎ"ということだけでなく、相手国の国づくりへの貢献につながっていった 私たちNPO...

多文化キッズコーディネーター「初級講座」報告

多文化キッズコーディネーター研修に参加して 多文化キッズコーディネーター研修「初級講座」に参加して...

第1回「多文化キッズ」連絡会報告

2月15日新宿のNSビルで令和6年度多文化キッズコーディネーターの連絡会が開かれました。 2024...

JICA広報部とJAGEとのエッセイ事業についての意見交換を行いました

JICA国際協力機構とNPO法人全国国際教育協会(JAGE)の歴史 振り返ってみると、エッセイコン...

フイリッピンで女性たちの自立を支援するNPO法人ハロハロ YouTobe

https://youtu.be/e0MV3PwX3SY

わたしがほしい社会を作る NPOハロハロ 人が主役のまちづくり

フイリッピンでは230万人もの人が貧困の中で生活しています フィリッピンの人口は約1億人で日本の人...