「地球の未来のための教育」シーセフとJAGEとのオンライン交流報告

シーセフとのオンライン交流

国境なき教師団を組織する、CIESF(シーセフ)公益財団法人、CIESF(シーセフ)は、カンボジア、ミャンマーをはじめとした開発途上国で教育支援を行っている国際NGO団体です。ともに生きる人財を育成してきた私たちJAGEとは「教育」をはさんで志を同じくするものです。写真はCIESF職員海田健太郎氏(左上)、戸田陽子事務局長(左下)、インターンの東洋大学3年高橋さん(右下)

そこで、今後の連携も考え、交流を行いました。第4波コロナ下で東京に緊急事態宣言が発せられているなかでもあり、オンライン会議で、JAGE CIESF東京本部を結んでのオンライン交流でした。

「想像してください2050年の地球」シーセフの行動の原点

シーセフは自分たちが何もしなければ2050年の地球で予想される、海面上昇、人口問題、食料不足などのSDGsの問題を考え「ともに生きる地球の未来のため」に今こそ行動を起こすことから活動を初めています。

ポルポト派で崩壊した教育の立て直し

カンボジアを拠点に考えたのは、忘れてはならない、過去ポルポト政権の時代の大量虐殺の暗い歴史から立ち直ったカンボジアにおいて、ポル・ポト派の独裁政権時代に崩壊した教育の立て直しが不可欠と考えたからです。そのために欠かせないのが、教師の質の向上です。カンボジア人教官と日本人ボランティア教師がチームを組んで協力して授業改善を行うことで、カンボジア人教師の能力向上へとつながっていく活動を行っています。

具体的な行動テーマ

具体的には、「教師の育成」、「起業家を育成」、「未来のリーダーを育成」、「教育行政」の改善です。

教師の育成は日本人教師をアドバイザーとして派遣、優秀な現地教師を育てることが現地を変えることができると考えているからです。援助は「魚をあたえるのではなく魚の釣り方を教えること」で自立した発展を持続させることに重点を置いているようです。

教師の育成とあいまって、教育行政の改善もかかせません、それは現場レベルではどうにもなならない、教育改革やカリキュラムの改善、待遇などです。教育を現場と行政の両端から改善していくのです。

起業家の育成に関しては、国民の平均年齢が約24歳と若く、人口の多くを占める若者たちの起業家精神を醸造し多くの仕事を作り出すことを促す一環として、2010年から「ビジネスモデルコンテスト」を開催しています。

幼稚園、小学校、中学校までを対象にシーセフはシーセフリーダーズアカデミーを創立し、地球益を考え行動できるリーダーを育成しているのです。アカデミーではクメール語、社会などの授業をのぞき、日本語での教育をベースにコミュニケーション力、リーダーシップ力、自己肯定力、空手などを指導をしています。生徒たちには、中学を卒業したあとに、日本へ留学してもらうことも考えているようです。

今後の連携の柱でできること

今後の、JAGEとの連携にかんしては、「スタディーツアー」、「国境なき教師団への参加」、「サポーター」、「未来教育研究会」などができればよいとのことでした。まずは簡単にできるサポーターを考えてみるのもよいかと思います。シーセフのサポーター制度についてはこちらをご参考ください。(報告 斉藤宏)

 

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